-
2人は翻訳している すんみ・小山内園子
¥1,980
それぞれが母語で書いたエッセイを、お互いに日本語、韓国語に翻訳するという、面白い試みがあります。 出版社:タバブックス ページ数:180 サイズ:四六判 発売日:2025.11.27 ISBN:9784907053789 〈出版サイトより〉 翻訳とは、ことばとは、それが生まれる世界とは。気鋭の韓日翻訳者2人がつむぎ合う、仕事、 社会、人生。母語で書いたエッセイをお互いが訳した一編を韓日二言語で収録。チョ・ナムジュ、チョン・セラン、カン・ファギル... 話題の韓国文学の翻訳を次々手掛ける韓日翻訳者のすんみ、小山内園子。日本でも大きな話題となったイ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』の共訳以来、仕事仲間として友人として固い絆で結ばれている2人。翻訳のために日々行っていること、ことばを生み出す背景を、それぞれの視点から綴る。 目次 はじめに Ⅰ. 2人は翻訳している 翻訳の戦慄と陶酔 小山内園子 一つだけの答えではなく、自分だけの答えを見つけていくという話 すんみ 翻訳者を友人に持つことの醍醐味 小山内園子 私の「オンニ」史 すんみ 参考書は『ガラスの仮面』 小山内園子 日本カルチャーという居場所 すんみ ロスト・イン・トランスレーション 小山内園子 しかたないという問題について すんみ 「今でもあなたは、わたしの光」 小山内園子 青山は私に、黙って生きるようにと言った すんみ 翻訳ができる体 小山内園子 世界へ踏み出すための、新しい地図 すんみ ささやかな「物語」に耳をすませる 小山内園子 新しい風景を求めて すんみ II. 두 사람은 번역하고 있다 2人それぞれの母語で書いたエッセイを、お互いに日本語、韓国語に翻訳しています 덧니와 오서방점 승미 八重歯とオ旦那ぼくろ 訳 小山内園子 できないこと、は個性になる 小山内園子 ‘못 하는 것’도 개성 訳 승미 おわりに 著者プロフィール すんみ(著) 翻訳者。早稲田大学文化構想学部卒業、同大学大学院文学研究科修士課程修了。訳書にチョン・セラン『屋上で会いましょう』『地球でハナだけ』、キム・グミ『敬愛の心』、チョ・ナムジュ『コマネチのために』、イム・キョンソン『そっと呼ぶ名前』、ウン・ソホル他『5番レーン』、キム・サングン『星をつるよる』、ユン・ウンジュ他『女の子だから、男の子だからをなくす本』など。 小山内園子(著) 韓日翻訳者、社会福祉士。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学校などで韓国語を学ぶ。訳書に、ク・ビョンモ『破果』『破砕』、カン・ファギル『別の人』『大丈夫な人』『大仏ホテルの幽霊』、イム・ソヌ『光っていません』、チェ・ソンウン『働きたいけど働けない私たち』、キム・イソル『わたしたちの停留所と、書き写す夜』など。など。著書に『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』(NHK 出版)がある。
-
私たちの“解放日誌”
¥1,100
出版社:タバブックス ページ数:60 サイズ:B6 発売日:2022.11.20 〈出版サイトより〉 〈3刷記念!ミニ冊子『私たちの“解放日誌”と“マイ・ディア・ミスター”』付録付き〉 著者4人が再び集まり、『私の解放日誌』『マイ・ディア・ミスター』のこと、イ・ソンギュンさんのことなどを語り合い、その場が「解放クラブ」となった座談会の記録です。 「解放」に魅かれる。解放されるには解体が必要だ。自分は何に束縛され、がんじがらめになっているのか、人はどのようにして自由になっていくのか−− 韓国ドラマ『私の解放日誌』を見て衝撃を受け、誰かと話をしたいと集まった4人、小山内園子(韓日翻訳者)、渡辺愛知(書店店主)、安達茉莉子(作家・文筆家)、いよりふみこ(デザイナー)が語り合い、それぞれの”解放日誌”考を寄せた1冊です。 11月20日の文学フリマ東京35を皮切りに、イベントなどで販売していく予定です。 ドラマを見た方、興味がある方、手に取っていただけると幸いです。 「解放」に魅かれる。解放されるには解体が必要だ。自分は何に束縛され、がんじがらめになっているのか、人はどのようにして自由になっていくのか−−韓国ドラマ『私の解放日誌』を見て揺さぶられ、考え続けている、そんな私たちが集まり語り、ことばにした1冊。 【目次】 座談会 “解放日誌”を話したい私たち あがめられたい、という気持ちについて 小山内園子 私の解放メモ 渡辺愛知 解放について — 今日も一頭一頭牛を追っていくこと 安達茉莉子 話し足りない解放日誌 いよりふみこ 座談会 “解放日誌”を話したい私たち、再び 『私の解放日誌』とは…
-
わたしたちの停留所と、書き写す夜 キム・イソル
¥2,200
再入荷しました! 原書:'우리의 정류장과 필사의 밤' 김이설 〈出版サイトより〉 わたしの言葉を、 わたしはまだ取り戻せるだろうか。 40代未婚の「わたし」は、老いた父母やDVを受けて実家に戻ってきた妹親子のケア労働に果てなく追われ、詩人になる夢も「あの人」とのささやかな幸せもすべてを諦めて生きている。一日の終わりに、好きな詩を筆写することだけが自分を取り戻す時間であった「わたし」が、それすら失ってしまう前にとった選択とは――。 韓国フェミニズムのうねりのなか生まれ、いま「停留所」に佇むすべての人におくる、真に大切なものを静かに問いかける「人生小説」。 *****韓国読者から共感の声続々! ****** (オンライン書店レビューより) 「主人公の状況に息が詰まった。応援してしまう」 「誰かが私の物語を、代わりに書いてくれた気がした」 「慣れようとしても慣れることのできない家事や介護を引き受けている人なら、 思わず涙が出そうなこの物語。無限に共感できる」 「ほんの二、三時間でいいから自分として生きられる時間が欲しかったあの頃。 そんな時期に耐えている、すべての女性たちへの叫びのような物語」 「読んだあとで恋人の性別を知ってもっとせつなくなった。そのプロセスも含めてこの作品が大好き」 「主人公のすべての選択を、応援したくなる本。みんな、幸せになろう」 「家庭でも社会でもひたすら〈わたし〉でいつづけられない。 そう感じる人だけが理解できる、わからない人には絶対に共感できない物語」 「家事の責任を負いながら、誰にも言えない悩みまで抱え、 大学進学も家の事情に合わせた自分を慰めてくれる小説」 「周りや世間を喜ばせるために生きなきゃならないんじゃない、 自分がうれしいときにはじめて、自分をとりまく世界は完全なものになる。そんなことを教えてくれる」 訳者あとがき 小山内園子 誰もに、かけがえのない時間、それを失くしたら自分が自分でいられなくなるような時間は存在すると思う。 ひたすら何かに打ち込む時間、大切な相手と過ごす時間、好きなものを食べ、飲み、あじわう時間、ひとりきりになれる時間……。「夢」というには日常的すぎるが、だからといって、いつでも簡単に叶うわけではない。生きるためのさまざまなタスクの中で、唯一純粋に、自分のためのものと言える時間だ。 その対極にあるのが、どんどん個人の時間に侵食してくるケア労働だろう。やっても賞賛や報酬を得られることは少ないが、やらなければ責任を問われかねない。終わりなき日常を維持するための裏方仕事。 本書の主人公は、詩を書く時間を最もかけがえがないと思う40代の女性である。いつ詩人になれるかはわからない。でも書き続けている。書けない日は気に入った詩を書き写して、少しでもいいから理想の詩に近づこうと努力する。詩を書きたいのか、それとも「詩人」という社会的地位に憧れているのかと、ときどき自問自答したりもするが、詩に打ち込む時が最も自分らしくいられることだけは間違いない。 その彼女が、ある事件をきっかけに、自分のほぼすべての時間を家族のケア労働に捧げざるを得なくなる。心が死んでいく。そしてついに、一つの決心をする──。 本書は、2020年に韓国で刊行されたキム・イソルの中篇小説『わたしたちの停留所と、書き写す夜(우리의 정류장과 필사의 밤)』の全訳である。底本には初版を利用した。 邦訳されているキム・イソル作品は、この訳者あとがきを書いている2025年8月現在、短篇一作しかない。『韓国フェミニズム小説集 ヒョンナムオッパへ』(斎藤真理子訳、白水社、2019)という書下ろし小説集に収められた「更年」がそれである。更年期を迎えた40代の「私」は、ある日中学生の息子が、受験勉強のストレス解消のためだけに、同じ学校の女子と合意の上でセックスをしていることを知る。恋人関係ではないから愛のないセックスだが、合意があるからレイプではない。混乱した「私」は夫に相談するが、夫は息子のことを「正常な男として育ってる」と全肯定し、一方で相手の女子のことは「頭がおかしい」「体でたぶらかそうとしてる」と言い放つ。男と女で、社会が期待する役割も、親が望む子どもの理想像も違う。生殖の機能を失いつつある自分の身体と、初潮を迎えて数年であろう息子の相手の身体を重ねながら、「私」は、この社会で女性として生きる痛みを改めて感じる。 性、家族、そして暴力。作家生活の序盤、それらはキム・イソルにとって非常に重要なモチーフだった。しかし、本書の「作家のことば」にも書かれているスランプの時期をくぐりぬけて、少しずつ作風は変わりつつある。彼女自身が再起を確信した物語が本書である。 ■「居心地が悪い」小説を発表する作家 1975年に生まれたキム・イソルは、2006年にソウル新聞の新春文芸に当選して作家デビューを果たした。本書にも登場するこの「新春文芸」とは、韓国における作家の登竜門の一つだ。20歳の冬に小説家になることを決意した彼女は、それから10年間、春と秋には文芸誌の新人賞へ、年末には新春文芸へ、それぞれ作品を応募しては結果を待つ日々を過ごした。つまり、10年にわたって落選の憂き目をあじわい続けたことになる。本書の主人公の、「選ばれない人になって、負け犬になって、そのまま無用な人間になってしまったらどうしよう」(78ページ)という心情は、まさに作家本人の実体験から来ている。 作家を目指す歳月のあいだに、彼女をとりまく状況も少しずつ変わる。大学を卒業して、母親の介護を経験して、結婚をした。第一子を妊娠中、「これで最後にしよう」と心に決めて応募した作品が、ついに新春文芸に当選する。吉報が届いたのは出産から約半月後。キム・イソルは、母親としての生活と職業作家としての生活をほぼ同時に始めることになった。 新春文芸に当選したデビュー作の短篇「十三歳」は、日本なら「衝撃の話題作‼」という帯付きで刊行されそうな内容である。主人公は、母親と地下鉄駅に暮らす十三歳の少女ホームレス。十分な性の知識もないまま、少女はさまざまな男たちの有形無形の暴力にさらされ、妊娠してしまう。施設で出産するも子どもを手放した少女は、行く当てもないまま再び路上に流れ着く。残酷なストーリー、端正ながら臨場感あふれる文章は「衝撃的な状況が、むしろ強烈な逼迫ぶりを帯びている」と審査員から高い評価を受けた。 続く作品でも、キム・イソルは社会の底辺であえぐ女性たちを多く登場させている。解説で小説家のク・ビョンモが触れている作品『汚れた血(나쁜 피)』(未邦訳)は、川べりに住む古物商一家の物語だ。主人公の30代女性の周囲に配置されるのは、アルコール依存症の祖母、知的障害があって地域の男たちの性的なからかいの的にされていた母、不倫の末に家を出た従姉妹、さらに従姉妹が残していった口のきけない娘など、やはり辛酸をなめる女性たちである。彼女たちを、家父長制の権化のようなおじが牛耳っている。この作品でも、女性の身体は、社会にはびこる暴力と矛盾が再現される場所として描かれる。 キム・イソル作品には登場人物が初潮を迎える場面がよく登場するが、血は女性の運命の象徴のように読める。 そうした彼女の作品を「居心地が悪い(불편하다)」小説と呼ぶ読者も少なくなかった。確かに彼女の小説を読むと、とにかく想像を喚起される。もしかしたら自分も、地下鉄の駅で路上生活をする少女と、川べりの集落で男に殴られている女性と、すれ違っていたかもしれない。そうした存在に目を背けてきたのかもしれない、と。自身の作品への居心地の悪さを伝える読者の声について、キム・イソルは「多くの物を手に入れて美しく暮らしている人々の物語を、あえて書く理由はないと思う。問題を抱えた人物を通じて、社会に問いを投げかけたい」( 京キョンヒャン郷新聞、2010年3月21日付)と、むしろ意識的にそうした題材を選んでいることを明らかにしている。 デビュー以来ひたすら書き続け、若い作家賞、ファン・スンウォン新進文学賞を受賞。着実な歩みは、しかし2015年のあたりで失速する。そこから2、3年の間、彼女は物語を作り出せなくなってしまう。 ■「フェミニズム・リブート」から見つめ直す 理由の一つはケア労働である。デビューから10年近く経ち、いまや二人の娘の母親となった彼女は、書ける時間に、書ける分量の作品を書くしかない。作品はどうしても短篇や中篇に偏りがちになる。長篇をどれくらい書いたかが作家を評価する基準の一つとされるなか、ケア労働と執筆活動を必死で両立させてきた彼女がバーンアウトに襲われたとしても、不思議ではないだろう。 さらに、フェミニズムとのかかわりから自らの作風を真摯に問い直したことも理由だったと、彼女は本書刊行時のインタビューで語っている。 2015年、韓国ではフェミニズムの大衆化が進み、若い世代を中心に「私はフェミニスト」というアイデンティティが生まれた。文化評論家のソン・ヒジョンが「フェミニズム・リブート」と名付けたその動き、すなわち背景化されていた女性差別を問い直す空気の中で、キム・イソルも、自らの小説を点検せざるを得なくなった。 「以前は、自分の視線がすなわち世間の人の視線だと思っていたんですが、それは男性目線だったと気づきました」「『これが現実』と見せていたものは、実は女性を性的に対象化していたものでした。誰かにとって痛みになったり、傷になったりする発信なのであれば、それは、もう一度考えてみるべき部分じゃないだろうかと……」(ソウル新聞、2020年8月12日付) 自分の言葉を疑い始めて、彼女は物語を紡げなくなった。なんとか言葉を失わないよう、必死の想いで詩にすがったことは、「作家のことば」に詳しい。 ■人生の停留所を経たからこそ スランプをくぐりぬけて作家がたどり着いた場所が、本書である。 これまでの歩みと比較しながら内容を見ると、かつて重要なモチーフになっていた暴力の気配は、ずいぶんと影を潜めている。文体も、詩を書く主人公の一人称ということもあるだろうが、一文一文が短く鋭かったこれまでの作品に比べれば、実に軽やかでリズミカルだ。挿入される詩が、さらに物語に余白を与えている。著者によれば、編集者に渡した最初の原稿では、シーンや台詞、登場人物の思考や感情に合わせて、合計二十あまりを全文挿入していたのだという。物語の輪郭をくっきりさせるため、最終的には今のかたちに落ち着いたが、物語と詩を縒り合わせるような作業は、作家本人にとってもとても楽しかったようだ。 人物の造形にも広がりが生まれた。主人公の精神的な支えである恋人の性別について、キム・イソルは執筆時、女性を想定したという。翻訳にあたって訳者に唯一注文があったのもこの部分で、「主人公の恋人を、性別の確定されないかたちに訳してほしい」とのリクエストがあった。自分が描こうとするものへの誠実さに、改めて心打たれた。異性愛が前提で、女性嫌悪を内在させた社会を舞台に女性の悲哀を描いてきた作家は、自らのフェミニズムを更新したことで、より自由な、より広やかな、より明るい地平にたどりついたのだ。 考えてみれば、キム・イソルその人もまた、作家になるまでの10年間、またスランプの2、3年のあいだ、人生の停留所で時間を過ごしたのだろう。「10年」「2、3年」とさらりと書いてしまったが、渦中にいて終わりが見えない当人には、繰り返す季節がどれほど恐ろしかったかは想像に難くない。その停留所から、キム・イソルは再びバスに乗り込んだ。 2024年に発表された最新作は、長篇小説『私たちが安堵しているあいだ(우리 가 안도하는 사이)』である。49歳の女友達三人が、25年ぶりに海辺の町へ、三泊四日の旅に出る。なにげない思い出話にも、過去の悲しい行き違い、諦めた夢、消えない傷はよみがえる。大いに共感を誘い、連帯とシスターフッドに胸を熱くする物語だ。 「キム・イソル」はペンネームで、彼女の本名はキム・ジヨンである。「イソル」の筆名に漢字を当てれば「異イ ソル 説」。毎回異なる物語を描きたいという願いが込められている。何度かの停留所での時間を経て、彼女はまた、異なる物語を紡ぎ始めた。今後もキム・イソル作品を一つでも多く、日本に紹介できればと思う。 訳者とのやりとり一つ一つに、丁寧に応じてくださったキム・イソルさん、ありがとうございました。訳文をチェックしてくださった翻訳家のすんみさんにもこの場を借りてお礼申し上げます。また、エトセトラブックスのWeb連載「翻訳者たちのフェミニスト読書日記」で本書を紹介した時からこの物語に心を寄せて下さり、日本の読者へ紹介できる機会を与えてくれた編集者、松尾亜紀子さんに深く感謝いたします。 2025年8月 キム・イソル【著】 2006年『ソウル新聞』新春文芸に短篇小説「十三歳」が当選して作家活動を始める。短篇集『誰も言わないこと』『今日のように静かに』、長篇小説『汚れた血』『幻影』『線画』『私たちが安堵しているあいだ』がある。第1回ファン・スンウォン新進文学賞、第3回若い作家賞、第9回キム・ヒョン文学牌を受賞。 小山内 園子【翻訳】 NHK報道局ディレクターを経て、延世大学校などで韓国語を学ぶ。訳書にク・ビョンモ『破果』『破砕』(岩波書店)、カン・ファギル『別の人』(エトセトラブックス)、『大丈夫な人』『大仏ホテルの幽霊』(白水社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』『失われた賃金を求めて』(すんみとの共訳、タバブックス)など、著書に『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』(NHK 出版)がある。 出版社:エトセトラブックス ページ数:136 サイズ:191mm × 131mm四六変形判 発売日:2025/10/30 ISBN:978-4-909910-31-8
-
私たちが記したもの チョ・ナムジュ
¥1,760
原書:'우리가 쓴 것' 조남주 出版社:筑摩書房 ページ数:272 サイズ:四六判 発売日:2023.3.1 ISBN:9784480832191 大ベストセラー『82年生まれ、キム・ジヨン』の著者が、女性たちの今を描く。10代の初恋、子育ての悩み、80歳前後の姉妹の老境まで、全世代を応援する短編集。 著者プロフィール チョ・ナムジュ (チョ ナムジュ) (著) チョ・ナムジュ:1978年ソウル生まれ、梨花女子大学社会学科を卒業。放送作家を経て、長編小説「耳をすませば」で文学トンネ小説賞に入賞して文壇デビュー。2016年『コマネチのために』でファンサンボル青年文学賞受賞。『82年生まれ、キム・ジヨン』で第41回今日の作家賞を受賞(2017年8月)。大ベストセラーとなる。2018年『彼女の名前は』、2019年『サハマンション』、2020年『ミカンの味』、2021年『私たちが記したもの』、『ソヨンドン物語』刊行。邦訳 『82年生まれ、キム・ジヨン』(斎藤真理子訳、ちくま文庫)、『彼女の名前は』(小山内園子、すんみ訳)、『サハマンション』(斎藤真理子訳)いずれも筑摩書房刊。『ミカンの味』(矢島暁子訳、朝日新聞出版)。 小山内 園子 (オサナイ ソノコ) (訳) 小山内園子(おさない・そのこ):東北大学教育学部卒業。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ。 訳書に、『四隣人の食卓』(ク・ビョンモ、書肆侃侃房)、『女の答えはピッチにある――女子サッカーが私に教えてくれたこと』(キム・ホンビ、白水社)、『ペイント』(イ・ヒヨン、イースト・プレス)、『別の人』(カン・ファギル、エトセトラブックス)、『大丈夫な人』(カン・ファギル、白水社)、すんみとの共訳書に、『彼女の名前は』(チョ・ナムジュ、筑摩書房)、などがある。 すんみ (スンミ) (訳) すんみ:早稲田大学文化構想学部卒業、同大学大学院文学研究科修士課程修了。訳書に、『あまりにも真昼の恋愛』(キム・グミ、晶文社)、『屋上で会いましょう』『地球でハナだけ』(チョン・セラン、亜紀書房)、『女の子だから、男の子だからをなくす本』(ユン・ウンジュ他、エトセトラブックス)、『5番レーン』(ウン・ソホル他、鈴木出版)、小山内園子との共訳書に『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』(イ・ミンギョン、タバブックス)などがある。
-
彼女の名前は チョ・ナムジュ
¥946
母のこと、祖母のこと、姉のこと、友人のこと、そして自分のこと。たくさんの短い物語の中で、たくさんの身近な人を見つけました。 韓国も日本も、痛みの本質は同じだなと感じます。 実際のインタビューを通して見つけた女性たちの話の中に、たくさんの痛みを感じ、想像し、踏み出すための物語です。 原書:'그녀 이름은' 조남주 出版社:筑摩書房 ページ数:288 サイズ:文庫判 発売日:2025.1.14 ISBN:9784480439987 〈出版サイトより〉 未来のために、「次の人」のために立ち上がる女性たち、28の物語。セクハラにあった女性が闘い続ける理由とは? 推し活で届けたい言葉とは?地下2階の部屋に住む女子生徒の悩みとは? 文庫版のための著者メッセージも収録! 日韓累計165万部突破の『82年生まれ、キム・ジヨン』の次作短編集。 文庫解説=桜庭一樹、解説=成川彩 推薦文=王谷晶、伊藤詩織 カバーデザイン 名久井直子 カバーイラスト 犬吠徒歩 目次 はじめに 第1章 それでもずっと、ときめきつづけていられる 二番目の人 ナリと私 彼女へ 若い娘がひとりで 私の名前はキム・ウンスン 大観覧車 公園墓地にて 第2章 私はまだ若く、この闘いは終わっていない 離婚日記 結婚日記 インタビュー──妊婦の話 ママは一年生 運のよい日 彼女たちの老後対策 声を探して もう一度かがやく私たち 第3章 はあちゃん、けんきでね 調理師のお弁当 運転の達人 20ねんつとめました 母の日記 ジンミョンのお父さんへ ばあちゃんの誓い 第4章 たくさんの先が見えない道のなか かすかな光を私は追いかけてる 浪人の弁 また巡り逢えた世界 老いた樫の木の歌 長女ウンミ 公転周期 十一歳の出馬宣言 エピローグ:78年生まれ、J 日本の読者の皆さんへ チョ・ナムジュ 文庫版に寄せて 著者からのメッセージ チョ・ナムジュ 訳者あとがき 文庫版 訳者あとがき 解説 82年生まれ、A 成川彩 文庫解説 71年生まれ、K 桜庭一樹 著者プロフィール チョ・ナムジュ (チョナムジュ) (本文) チョ・ナムジュ:1978年ソウル生まれ。「耳をすませば」で文学トンネ小説賞に入賞。2016年『コマネチのために』でファンサンボル青年文学賞受賞。2017年『82年生まれ、キム・ジヨン』で第41回今日の作家賞を受賞、ミリオンセラーとなる。著書に、『82年生まれ、キム・ジヨン』(斎藤真理子訳、ちくま文庫)、『サハマンション』(斎藤真理子訳)、『私たちが記したもの』(小山内園子、すんみ訳)、『耳をすませば』(小山内園子訳)、『ソヨンドン物語』(古川綾子訳)、いずれも筑摩書房刊。他に『ミカンの味』(矢島暁子訳、朝日新聞出版)がある。 小山内 園子 (オサナイ ソノコ) (翻訳) 小山内 園子(おさない・そのこ):東北大学教育学部卒業。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ。訳書に、『耳をすませば』(チョ・ナムジュ、筑摩書房)、『破果』『破砕』(ク・ビョンモ、岩波書店)、『大仏ホテルの幽霊』(カン・ファギル、白水社)、『女の答えはピッチにある──女子サッカーが私に教えてくれたこと』(キム・ホンビ、白水社)など。すんみとの共訳書に、『私たちが記したもの』(チョ・ナムジュ、筑摩書房)などがある。 すんみ (スンミ) (翻訳) すんみ:早稲田大学文化構想学部卒業。訳書に『私たちのテラスで、終わりを迎えようとする世界に乾杯』(チョン・セラン、早川書房)『ディア・マイ・シスター』(チェ・ジニョン、亜紀書房)、『敬愛の心』(キム・グミ、晶文社)、『5番レーン』(ウン・ソホル他、鈴木出版)など、小山内園子との共訳書に『私たちにはことばが必要だ』(イ・ミンギョン、タバブックス)などがある。
-
〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学 小山内 園子
¥1,870
たくさんの韓国文学を日本に届けてくれた翻訳家の著者が、13冊の韓国文学の「弱さ」を通して、韓国を、時代を、社会を読み解く一冊です! 出版社:NHK出版 ページ数:240 サイズ:四六判 発売日:2024.11.11 ISBN:9784140819791 〈出版サイトより〉 物語のなかの〈弱さ〉が、読む人の心に光を灯す どの作品も、〈弱さ〉を正面から描いているから――。 著者が数々の作品の翻訳を手掛けるなかで、「なぜ韓国現代文学に魅せられるのか」を自らに問い、深く考えてたどり着いたのが、この答えでした。 〈弱さ〉とは、自らの意志とは関係なく選択肢を奪われた状態のこと。その視点で、『82年生まれ、キム・ジヨン』をはじめとする多彩な13の作品を読み解きながら、そのメッセージを探り、魅力を掘り下げます。一つひとつの物語を丁寧にたどっていくと、この暴力的な現代社会を生きるための道が照らし出されるはずです。 2023年1月~3月にNHKラジオ第1「カルチャーラジオ 文学の時間」で放送された同名の講座、待望の書籍化! 目次 第一章:試練の歴史と作家のまなざし――パク・ミンギュ『亡き王女のためのパヴァーヌ』 第二章:ある女性が〈ひとり〉になるまでの物語――チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』 第三章:性暴力を「信じてもらえない語り」で描く――カン・ファギル『別の人』 第四章:「普通」の限界、クィア文学が開けた風穴――パク・サンヨン『大都会の愛し方』 第五章:経済優先社会で行き場を失う労働者――孔枝泳『椅子取りゲーム』 第六章:植民地支配下、声を上げる女たちの系譜――パク・ソリョン『滞空女 屋根の上のモダンガール』 第七章:民主化運動、忘却に静かに抗う――キム・スム『Lの運動靴』 第八章:セウォル号沈没事件・キャンドル革命と〈弱者〉――ファン・ジョンウン『ディディの傘』 第九章:「子どもが親を選べたら」少子化が生んだ想像力――イ・ヒヨン『ペイント』 第十章:社会の周縁から人間の本質を問う――キム・ヘジン『中央駅』 第十一章:あり得たかもしれない、ハッピーエンドの物語――チョン・セラン『シソンから、』 第十二章:高齢女性の殺し屋が問いかける〈弱さ〉――ク・ビョンモ『破果』 第十三章:弱くある自由を叫ぶ――チョ・ナムジュ『私たちが記したもの』 〈弱さ〉から始まる未来を想像する――あとがきにかえて 著者プロフィール 小山内 園子(著) 韓日翻訳家、社会福祉士。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学校などで韓国語を学ぶ。訳書にク・ビョンモ『破果』『破砕』(岩波書店)、チョ・ナムジュ『耳をすませば』(筑摩書房)、『私たちが記したもの』(すんみとの共訳、筑摩書房)、カン・ファギル『大仏ホテルの幽霊』(白水社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』『失われた賃金を求めて』(すんみとの共訳、タバブックス)などがある。
